薄毛の原因や治療方法を医学の観点でまとめました。

初期兆候をチェックする

初期の薄毛は、自分自身や、毎日顔を合わせる人には家族には、気づき難いことがあります。薄毛の初期兆候に、抜け毛の増加、フケが多く出る、地肌の脂質の増加、毛髪のボリューム減少、髪の毛のハリがなくなるなどが上げられます。薄毛の初期兆候に注意してください。

初期兆候としての抜け毛

薄毛の初期兆候は髪質、抜け毛、毛量に現れます。抜け毛をチェックする際に気にすべき点は、抜け毛の本数と状態です。抜け毛の量が1日100本程度であれば、健康な髪の毛でも普通に抜ける正常範囲の量で問題ありませんが、それ以上の本数が抜ける場合は要注意です。長さが短く、先の尖った髪の毛が抜ける場合は要注意です。抜け毛1本1本の状態をチェックしてください。

ヘアサイクルの乱れ

細く弱々しい髪の毛が抜ける状態は、ヘアサイクルが短くなっていることを意味します。ヘアサイクルが乱れると、発毛が止まり、成長しきっていないにも関わらず髪が抜けてしまいます。

髪の毛にハリがない

髪のハリを失い、柔らかくなった場合や、スタイリングが決まりづらくなった、髪の毛全体のボリュームがなくなってきたと感じる場合は、髪の毛の成長が抑制されている可能性があります。この先も、毛がどんどんやせ細り、やがて抜け毛になってしまう薄毛の兆候です。昔の写真などと比べて毛量を客観的に確認しておきましょう。

ハーグ療法による薄毛治療症例

ハーグ療法のリスクやデメリット

ハーグ療法で、頭皮に内出血が起こった場合、シャンプーを数日間控えてもらうことがあります。

ハーグHARG療法後、若干の痛みが続くことがあります。

男性ホルモンと薄毛

男性薄毛やハゲはAGA(男性型脱毛症)で、遺伝と密接な関係があると言われています。男性ホルモンのテストステロンが頭皮に存在する5αリダクターゼと結びつくことで、強力な男性ホルモンであるDHT(ジヒデロテストステロン)に変換されます。DHTは、抜け毛に作用するホルモンで、成長を抑制、皮脂を過剰に分泌して毛髪の育成に悪影響を及ぼします。この薄毛を引き起こす男性ホルモンは、特に生え際や頭頂部に多く存在しているのが特徴です。AGAになった場合、ホルモンの影響でヘアサイクルが短くなり、髪が十分に育つ前に抜け落ち薄毛症状が起こります。

遺伝と男性薄毛

薄毛ハゲが直接的に遺伝するのではありません。薄毛は5αリダクターゼの感受性が高いことに起因します。DHTを過剰につくりだす体質が遺伝により受け継いでしまった場合は、AGAになりやすいと考えられています。

頭皮の血行障害

また、男性薄毛ハゲの原因として頭皮の血行不良が考えられています。頭皮が固くなってしまうと、毛細血管を圧迫し血流低下が起こります。その結果、十分な栄養が行き渡らなくなり、毛根が弱り抜け毛の原因となります。

ハーグ療法による薄毛治療症例

ハーグ療法のリスクやデメリット

ハーグHARG療法後、数日間は治療部位に赤みがでることがあります。

ハーグHARG療法の前後1週間は、パーマやカラーリングを行わないでください。

女性薄毛の原因

女性の薄毛は、原因を特定するのは難しく、さまざまな要因が絡み合って起こっています。主には血流不全やホルモンバランスの乱れなどが考えられています。その他ストレスや、様々な因子も関与しています。

女性ホルモン

女性ホルモンには髪の成長を促進させる作用があります。加齢や更年期障害により、急激に女性ホルモンが減少すると、毛根が老化し、ヘアサイクルが乱れ、髪の成長期が短くなります。その結果、髪の毛は十分に育たず、細くなるために、髪の毛のボリュームが低下します。

加齢

加齢にしたがって、髪のハリやコシが弱くなり、髪の毛の状態が悪化していきます。加齢によりヘアサイクルの、成長期が短くなるため、髪の毛が成長できなくなり髪の毛が細くなり、抜け毛が増加します。

頭皮のダメージ

パーマやブリーチなどを頻繁に行なうことにより頭皮の損傷が促進されます。また頭皮に合わないヘアケア用品の使用や、間違ったヘアケアの継続は、髪や頭皮にダメージが蓄積を引き起こし、それが原因で薄毛になることがあります。また、常に髪をきつく結んでいる場合も、それが刺激となり頭皮に対し悪影響をもたらすことがあります。

ストレス

仕事や人間関係から起こる神経の疲れや、十分な休息が取れない場合などにストレスが溜まります。ストレスは頭皮の血流に悪影響を与え、ホルモンバランスの乱れも生じさせ、薄毛を進行させる原因となります。

ダイエット

極端なダイエットをすると髪の毛根に必要な栄養素や酸素が行き渡らず、髪の毛の艶がなくなり健康毛が失われます。毛髪のパサつきが強くなり、薄毛や抜け毛の原因になります。

過剰摂取

中性脂肪、コレステロールの多い食事は血液粘性の増大を招き、頭部の血行不良を引き起こします。また、生活習慣の乱れは血行不良を招き、髪質や頭皮環境の悪化につながり、結果として抜け毛や薄毛を招くことになります。

ハーグ療法による薄毛治療症例

ハーグ療法のリスクやデメリット

ハーグHARG療法後、当日より入浴はできますが、洗髪は翌日からをおすすめしています。ハーグHARG療法後、整髪料は、翌日から使用してください。

ヘアケア

適切なヘアケアを行えば、ある程度、抜け毛を予防できます。年齢と共に頭髪にも変化が現れるのは当然のことです。髪の毛自体が細くなってきた、薄毛やハゲではないけれど、将来が心配、そういった方は、まず出来る事として、生活習慣を正して、丁寧にシャンプーをして頭皮環境を整えましょう。頭皮に良い環境を保つことが大切です。

シャンプー

シャンプーは、髪や頭皮に優しい天然由来のシャンプーがお勧めです。頭皮を優しく洗うことが出来ます。界面活性剤が多く入っているシャンプーは、洗浄力が強く、頭皮の皮脂を取り過ぎるため、頭皮の荒れや乾燥を引き起こし、髪や地肌を傷めてしまう危険性があります。洗髪の際は、地肌をマッサージしながら爪を立てず、指の腹で優しく洗うようにしてください。トリートメントやリンスは、毛根を詰まらせる原因となりますので、地肌には付けないようにして、よく濯いでください。

頭皮マッサージ

頭皮の血流を促進することで、毛根周辺の血行が改善され、毛根に栄養が行き渡りやすくなります。過剰なマッサージや爪を立てると頭皮を傷つけるおそれがあるため、指の腹でマッサージを行いましょう。

運動

運動をすると体内の血管が拡張され、栄養を乗せた血液が体中にめぐりやすくなります。ウォーキングやジョギングなど有酸素運動がおすすめです。運動をすることでストレス発散にもつながります。

睡眠

睡眠も頭皮の健康に深くかかわっています。睡眠中に成長ホルモンが分泌され、成長ホルモンが頭皮や毛髪を健康的に保っています。睡眠不足は、成長ホルモンの分泌が少なくなり、薄毛が悪化します。

ハーグ療法による薄毛治療症例
ハーグ療法のリスクやデメリット
ハーグHARG療法後、整髪剤のムースやスプレーは少なめに使っていただくことになります。ハーグHARG療法後、ブラシやコームで治療部位を引っかかないように注意下さい。

ミノキシジル

ミノキシジルに発毛効果があることが分かり、ミノキシジルを外用薬として製剤加工したものが、世界90ヵ国以上で承認され使われています。一般的によく知られているものはリアップです。製剤を頭皮に塗布して、ミノキシジルを頭皮に浸透さることで効果が得られます。ミノキシジル外用薬では、1回の使用量や1日の使用回数をしっかりと守ることが重要になります。定められた用量より多く使っても効果はあがりません。回数を増やしたり、多く塗ったりしても毛の成長が速く良くなることはありません。逆に頭皮のかゆみ、炎症など副作用の頻度を上昇させるおそれがあります。ミノキシジルの発毛効果を維持するには継続して使用することが必要です。使用を中止すると効果は失われ、元に戻ります。

塩化カルプロニウム

血管拡張作用と皮膚浸透性、発毛促進作用により、機能低下状態の毛細胞の活性を高め、脱毛を改善する薄毛治療薬です。その性質上から様々な脱毛症における治療、予防に用いられています。1日2～3回、適量を髪の薄い部分に塗布、または髪全体にふりかけて軽くマッサージします。副作用として、ほてり、発汗、寒気、血圧低下などの症状が現れることが報告されています。頭皮に発疹やかぶれ、かゆみなどが生じた場合には、使用を中止する必要があります。外用薬の発毛効果は、長期的な使用が必要とされています。焦らずにケアを続けていきましょう。

ハーグ療法による薄毛治療症例

ハーグ療法のリスクやデメリット

ハーグHARG療法を受けられた日は、強く洗髪せずに、軽くお湯で流す程度に止めていただきます。

ハーグHARG療法後、指や爪で施術部位を強く刺激しないように注意して洗髪して下さい。

プロペシアとは

プロペシアは抜け毛を抑制することでAGAを改善させる薄毛治療薬です。プロペシアはAGAに有効な治療薬として、すでに世界60か国以上で使われており、日本では2005年12月から発売されました。

プロペシアの主成分

プロペシアの主成分フィナステリドは、 AGAの原因であるDHT（ジヒドロテストステロン）を生成するのに必要な5α還元酵素のII型酵素を阻害することで、DHTの生成を抑制しAGAを改善します。

プロペシアの効果

過剰のDHTは、成長期、退行期、脱毛期（休止期）というヘアサイクルのうち、成長期だけを極端に短縮します。プロペシアは成長期の短縮を防ぎ、ヘアサイクルの正常化をもたらします。また、薄毛にはなってはいないが、心配な方の現状維持や予防的に使用することもできます。

プロペシアの内服期間

プロペシアの作用は早い方は3ヵ月くらいで抜け毛の減少などの効果が現れてきます。平均して6カ月経ってから効果が現れ、継続することで改善効果が高くなるため、長期的な服用が必要です。

 

プロペシアの副作用

プロペシアの副作用は、勃起機能障害、射精障害、睾丸や乳輪の違和感などが挙げられていますが、万が一症状がでても内服を止めれば戻ります。

 

ハーグ療法による薄毛治療症例

ハーグ療法のリスクやデメリット

ハーグHARG療法後、翌日から通常の洗髪になります。

ハーグHARG療法では、頭皮全体に注射を行ないますので、治療当日は、違和感があります。

薄毛治療薬ザガーロ

ザガーロは、デュタステリドを有効成分とするAGA（男性型脱毛症）治療薬で、2016年6月に発売されました

ザガーロの薬剤成分

ザガーロにはデュタステリドという主成分を内包しています。前立腺肥大に適応がある薬でしたが、薄毛に対しても治療効果があることが分かり、適応が拡大されAGA治療薬として承認されました。すでに世界85カ国で処方されており、安全性が認められています。

 

ザガーロの薬効

ザガーロは、AGAの原因であるDHT（ジヒドロテストステロン）を生成するのに必要な5α還元酵素を阻害することで、AGAを改善させます。5α-還元酵素にはI型とII型があります。ザガーロの主成分であるデュタステリドはII型に加えてI型をも阻害します。プロペシアは5α-還元酵素のII型のみを阻害するのに対して、ザガーロはI型とII型に作用することから、これまで以上の発毛効果が期待されています。販売元であるGSK(グラクソスミスクライン社)は約1.5～1.6倍の発毛効果があると公表しています。

 

ザガーロの適応と副作用

プロペシアで効果が期待できなかった方、更なる効果を期待される方の選択肢になります。ザガーロの副作用は、勃起機能障害、射精障害、睾丸や乳輪の違和感などで、プロペシアと同じく服用を止めれば戻ります。

 

ハーグ療法による薄毛治療症例

ハーグ療法のリスクやデメリット

ハーグHARG療法ｂは、薬液を注入する際に、チクチクした痛みを伴うことがあります。

ハーグHARG療法は、頭皮にHARGカクテルを注入する際に内出血が起こることがあります。

植毛の種類

植毛には自分の髪の毛を移植する自毛植毛と、人工毛を頭皮に埋め込む人工毛植毛があります。人工植毛は薄毛をむしろ進行させる可能性が高く、現在ではほとんど行われていません。

自毛植毛

後頭部の頭髪を毛根から採取して、薄毛部位に移植する方法です。現在主流となっている植毛法です。自毛植毛とは男性ホルモンの影響を受けにくいために、高い確率で移植した部位に生着します。自分の髪の毛を使用することから移植後に副作用が起こるリスクが小さく、高い発毛効果が期待できます。

 

自毛植毛の方法

一般的な自毛移植は移植する毛根を後頭部の皮膚ごと切り取って採取し、株分けして薄毛部分に植え付けます。一度に多くの自己毛髪が採取出来、移植に利用できます。しかし毛根を採取した後頭部の皮膚に手術の傷跡が大きく残ってしまうデメリットがあります。

他には、自己毛髪採取用の機器を使用し、移植するための毛根を1つ1つ採取していく方法もあります。採取した毛根を、薄毛が気になる部位に植え込んでいきます。一つ一つの毛根を機械で採集するために大きな傷は出来ません。しかし、毛根の採取量に限界があり広範囲の移植には向かないというデメリットがあります。

人工毛植毛

人工毛植毛は、ポリエステルやナイロンで作られた人工毛を頭皮に埋め込む方法です。人工毛植毛では人工的に作られた毛を使用するため、手術が終わればすぐに発毛を実感できます。しかし異物を埋め込むことになるため拒絶反応が起こりやすく、頭皮の炎症や細菌感染などのリスクがあります。安全性への懸念から、人工毛植毛を行う医療機関は、現在は、ほとんどありません。

 

ハーグ療法による薄毛治療症例

ハーグ療法のリスクやデメリット

ハーグ療法後、頭皮に内出血が起こった場合、シャンプーを数日間控えてもらうことがあります。

ハーグHARG療法後、若干の痛みが続くことがあります。

ハーグ療法とは

ハーグ療法は、毛髪再生科学の進歩により新規開発された毛髪再生治療です。頭皮に直接薬液を注射することにより、毛根細胞が活性化され、発毛が促されます。

 

ハーグ療法の薬液

ハーグ療法では、毛髪の細胞を刺激して細胞の活性化を促進するヒト由来のタンパク質成分のグロスファクター成長因子や、毛髪再生に有効なビタミンB、血流改善に使用するブフロメジル、毛髪タンパクのケラチンを構成するシイテインなどを配合した薬剤が用いられます。

ハーグ療法とこれまでの治療の違い

これまでの薄毛治療は、抜け毛を抑えこれ以上薄毛が進行しないようにする、残っている髪の毛の成長を促し太くすることで増えたように見せるなど、直接の発毛や増毛効果が得られないものがほとんどでした。また効果があったとしても治療を中止すると、また元に戻ってしまうため毛髪のケアが長期に及んでしまうというデメリットがありました。これに対しハーグ療法は、成長因子を頭皮に直接注入して浸透させることで、毛母細胞や周囲の幹細胞が刺激し、組織本来の機能を回復させます。自分自身の髪の毛を生やし、毛髪が育つ力を蘇らせ、発毛と育毛を促進して薄毛を改善させます。

ハーグ療法の効果

ハーグカクテルを頭皮に直接注入することで幹細胞が活性化し、自ら成長因子を分泌し続けるため、ハーグ療法は治療が終わった後も発毛が続きます。この治療は、これまでになかった最新の薄毛治療です。

ハーグ療法の限界

薄毛やハゲの症状は根本的な治療や効果的な対策を行なわないでいると、時間が経つほどにその症状は進行します。ハーグ治療は、成長因子がヘアサイクルを正常化させ発毛を促進させますが、既に髪の元となる毛母細胞が死滅しているケースでは効果が期待できません。

 

ハーグ療法による薄毛治療症例

ハーグ療法のリスクやデメリット

ハーグHARG療法後、数日間は治療部位に赤みがでることがあります。

ハーグHARG療法の前後1週間は、パーマやカラーリングを行わないでください。